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児童虐待の傾向

近年の児童虐待は、親の自己の身勝手な理由で実に簡単に我が子を手に掛けてしまいます。2006年4月に発生した「秋田連続児童殺害事件」は記憶に新しい児童虐待の象徴的な事件でした。

事件のあらましは次の通りです。

秋田連続児童殺害事件

秋田県藤里町の小4女児が4月9日に行方不明となり、翌日に自宅から約6キロ離れた川岸で遺体が見つかった。翌月の5月17日に女児宅から2軒隣の小1男児が自宅近くで失跡し、翌日に約8キロ離れた川岸で遺体が見つかった。秋田県警は翌月の6月4日に男児の死体遺棄容疑で女児の母親である畠山鈴香を逮捕し、同25日に殺人容疑で再逮捕した。その後7月には女児を橋から突き落として殺害した容疑が固まり畠山を再逮捕した。畠山は女児を日頃から育児放棄などの虐待行為を行っている事が判明した。女児の遺体発見当時、秋田県警は誤って川に落ちたとみられる水死と発表、初動捜査の在り方が問われている。

児童虐待でも最悪な結果を迎えてしまったと言える事件で、警察のずさんな捜査も手伝い2人の尊い子供の命が奪われる結果になりました。

犯人の畠山容疑者は以前より娘の彩香ちゃんに満足な食事をあたえず、自宅に男を招き入れるたびに彩香ちゃんを外に締め出していた姿を近所の住人が数多く確認していたそうです。この事件では警察の初期捜査に非難が集中していますが、本当の初期対応の間違えは全く違うところにあります。

それは第一の事件が発生するより以前の綾香ちゃんが虐待を受けている時点でのこと、それに気付いていた周囲がしかるべき対策をしなかった事にそもそもの原因があるのです。明らかなネグレクトの兆候があってそれを児童相談所に相談しなかったのは重大な見逃しであり過失と言っても差支えがありません。

もし綾香ちゃんの姿を憂い疑問を持ち声を真剣に聞いてくれる大人が近くに一人でもいたら、犠牲者を出すことなく解決を迎えていました。

このように年々凶悪化する児童が死亡する深刻な虐待は増加の一途をたどり、警察庁が発表した2006年度の1〜6月の上半期の集計で「児童虐待事件の検挙件数」が前年の同期比で18.5%も増加しており、過去最悪のペースで進んでいるのです。さらに事件化しない潜在的な虐待の事も考えれば相当な数にのぼると予想されています。

また近年の虐待では親の巧妙な擬装工作によって発見が遅れるケースもしばしばあります。体に虐待らしき痕跡を発見した幼稚園の問い合わせには決まって「しつけ・教育」を持ち出し、また子供には弱い立場に付け込み真実を黙らせてしまうのです。「しつけ・教育」を持ち出されればそれ以上は家庭内の問題となり立ち入れなくなってしまいます。しかしそこで絶対に終わらせてはいけない重大な問題であり、周囲の大人は何かしらの行動に出なければいけないのです。

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